ゴスラー
          その2 街並み




かつて豊富な鉱山資源で大繁栄したというゴスラーの街角では、
鉱石のモニュメントや、鉱石サンプルの看板などが見掛けられ、
往年の栄華をしのばせます。

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ゴスラーに繁栄をもたらしたランメルスベルク鉱山の歴史は10世紀に遡り
以来1000年以上にわたり銀、鉛、銅、錫などを産出してきました。
 約3千万トンという鉱石の豊かさで、世界一の埋蔵量を持つ鉱床の一つだったそうです。
1988年、埋蔵資源が枯渇し採掘が停止されるまで、1000年以上にもわたって
休むことなく採掘されてきたという点でも、世界に類を見ない鉱山だということです。

この鉱山資源は、神聖ローマ帝国時代には「皇帝の宝石箱」と言われ、
資力を背景に皇帝居城があったこの地で、11〜13世紀にかけて
帝国議会が23回も開かれ、一時期、ドイツ、ヨーロッパの政治の中心となりました。
経済の面でも、皇帝自由都市、ハンザ同盟都市でもあり、
鉱業商人のみならず、様々な産業の商人が諸外国へと販路を広げ、豊かさを誇りました。

というわけで、1992年にユネスコの世界遺産に登録された際には、
ゴスラーの旧市街と共にランメルスベルク鉱山も併せて登録されたのでした。




↑ ジーメンスハウス

ドイツの大企業ジーメンス社(日本では「シーメンス」のほうが通りがいいかも)の
創設者の祖先はこの地で商売を始め、1693年にこの家を建てました。
現在もジーメンス家の所有です。
 屋根はスレートで葺かれ、凝った細工になっています。
木組みの家の外壁にはシックな彫刻が施されています。



ジーメンスハウスのある界隈には、石畳の小道と木組みの建物の家並みが続きます。
落ち着いたモノトーンの静かな佇まいです。




贅を凝らしている建物にも落ち着きがあります。



↑ ここは確かゲーテが逗留したホテルであったような、、、(ちょっと記憶が曖昧… (^^;;)






♪家々の装飾や看板が美しかったり、楽しかったりします♪

 ←これは石工さんのお店だったのかしら?


  
数字は建てられた年代か、それとも創業の時かしら?




外壁の彫刻も念の入った細工で、ストーリー性もあるようで楽しいものでした。




↑ これらの写真にはちょっとビックリすることと思います(ノ^∇^)ノ

先ずは左上の写真の木彫に描かれているのは「ブッターハンネButterhanne」です。
(butterはバターのこと、hanneは人の名前かしら?)
バターを作りながら片方の手でスカートの裾をまくり上げ、お尻を出しています。
昔のバター作りは製造技術が未熟で温度管理も難しかったたため、
途中で腐ることが多かったそうです。
当時、バターが腐ってしまうのは悪霊の仕業だと人々は考えていましたので、
女性がお尻を出すことで悪霊をビックリさせ、
追い払うことができると信じられていたそうです。
バターをうまく作るための一種のおまじないだったのでしょうけれど、
今ではこのブッターハンネはゴスラーのシンボルみたいになっています。
レストランにもブッターハンネを冠したものがあって、
私達も「レストラン ブッターハンネ」で昼食をとりました。
左下の写真は、そのレストランのメニューに描かれていたブッターハンネです。


次に、右側の写真は、前のページで述べた
今はホテルになっている昔のギルドハウス「カイザーヴォルト」の切妻の角の
外壁に取り付けられている彫刻です。
豊穣の神様の足下に「ドゥカーテンメンヒェン」と呼ばれる小男の像があるのですが、
よくよく見ると、なんと肛門からドゥカーテン金貨を排泄しているのです。
当時のゴスラーの財力と繁栄ぶりとを表しています。

ブッターハンネといい、ドゥカーテンメンヒェンといい、
アッケラカンとしたところが、とってもいいですね〜\(^O^)/



(レストラン“ブッターハンネ”です)















  ←これはレストランだそうです。
   ゴーゼ川のほとりにあります。
   景色に溶け込んで素敵でした。







お店の看板娘(?)の魔女と、おっかなびっくり腰の引けてるワンちゃんです(*´∇`*)

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