(ハノーファー)
ハノーバー(ハノーファー)は、ニーダーザクセン州の州都であり、
北ドイツの主要都市のひとつです。
中世にライネ川岸に建設されたときは漁村でしたが、13世紀頃から次第に大きな町になり、
14世紀にはハンザ同盟に加盟して繁栄し、
17世紀にはハノーファー公国(後にハノーファー選帝公候国)の首都になりました。
18世紀、ハノーファー選帝侯ゲオルク1世はイギリス国王ジョージ1世として即位し、
イギリスとの関係が深くなりました。イギリスからみれば、ハノーヴァー王朝の発祥の地であり、
歴史的に見ても極めて重要な位置と関係を占めています。
その後、1918年までハノーファー王国の都でした。
第二次世界大戦において、連合軍の猛烈な空爆を受け、都市の3分の2が焼失しました。
敗戦後は経済復興に努め、1947年以来、年に一度開催される
世界最大規模の国際産業技術見本市(ハノーファー・メッセ)でも有名です。
(なお、Hannoverは、ドイツ語の発音に近いカタカナ表記だと「ハノーファー」ですが、
日本では英語の発音から「ハノーバー(
しかし最近ではハノーファーという表記が増えてきました。)
新市庁舎
ルネッサンス様式の壮麗な市庁舎は、「新」とついていますが、
1901年から着工し1913年に完成しました。今も、現役の市庁舎です。
中央のドームは高さ100㍍!
このドームに昇るエレベーターは、初めのうちは垂直に昇るが、
ドーム部分に差しかかるとドームの内側に沿って内側に傾いて昇るという
斜行エレベーターとして有名なのだそうです。
経験してみたかったような、、、恐ろしいような、、、
1階の巨大なエントランスホールの高さは38㍍。
このフロアには、過去から現代に至るハノーファーの町の姿を再現した
4種類のジオラマ(模型)が展示されています。
城塞都市が形成された頃の姿(1689年)、第二次世界大戦前(1939年)、
第二次世界大戦で破壊され徹底的に廃墟となった姿(1945年)、
そして復興をとげた現在の姿です。
ここは市庁舎ですから、もちろんこの建物のどこかで市の業務が行われているのですよねぇ。
なんと豪勢な役所でしょう~~~
これは1階フロアの壁にあった、
ハノーファーの姉妹都市の紋章だということです。
説明板を見ると、右の列の下が広島だと分かります。
ここには7つの都市が掲示されていますが、
今では11都市と提携していて日本の東近江市とも
姉妹都市だそうです。
左列上:ペルピニャン(フランス) 下:ポズナン(ポーランド)
中央上:ブリストル(イギリス) 真ん中:ブランタイヤ(マラウイ共和国)
中央下:ライプツィヒ
右列上:ルーアン(フランス) 下:ヒロシマ(日本)
広島とは1985年に姉妹都市締結をしたそうで、
同じように壊滅的な戦災を受けた都市同士という
つながりを感じます。
市庁舎の裏側は公園になっていて、池では鳥達も寛いでいました。
裏側から見た市庁舎も豪壮です。
ヨーロッパの石の建造物はすごいですねえ~(@@)
ハノーファーの中心部には、歩道に赤いラインが引いてあって、
これをたどって行くと、36ヶ所の観光名所を順序よく巡ることが出来るそうです。
歩くだけなら2~3時間でひと回りできるようですけれど、
それはお城にも、市庁舎にも、教会にも、美術館にも
立ち寄らない場合のことです。
全長4200メートルもある赤い線は、その名も
“赤い糸巡り”というそうです。
この赤い糸をたどって行けば、ハノーバーには見所もいっぱいなようですけれど、
この地に一泊した私達は市庁舎だけを見学し、
次の訪問地、ブレーメンへ移動しなければなりませんでした。
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