パリの高級住宅地

パッシー地区

パリ市は、中心部からセーヌ川をエスカルゴ状に
ぐるりと廻って1区から20区までに
分けられている。
パッシー地区のある16区はパリの西部に位置し
東にセーヌ川、西にはブーローニュの森があり,
やや高台になった地域だ。
パリの人々にとって「16区」というとき、
そこにはセレブな雰囲気、一種のステータス
といった響きが含まれている。
今回、私達はパッシー地区にある
「アール・ヌーヴォー建築」を訪ねた。

↑ 16区 モーツァルト通り界隈に建ち並ぶ豪華なアパルトマン

 アール・ヌーヴォー 
アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)のアール(art)は芸術、ヌーヴォー(nouveau)は新しい
という意味のフランス語。19世紀末から20世紀初頭にかけて、
主としてヨーロッパを中心に花開いた新しい装飾様式、総合的な生活芸術様式を指す。
葉や茎や蔓、花などの植物モチーフ、鳥や昆虫などの動物モチーフを
流動的で柔らかい曲線で造形する。建築、室内装飾やガラス工芸品、家具、
ポスターや挿絵、宝飾品など多岐にわたるが、合理主義的な機械化の時代、新しい時代の
到来と共に流行らなくなった。ことに建築は1910年頃を境にどんどんすたれてゆく。
しかし近年、モリス、ガレ、ティファニー、ミュシャなどのアール・ヌーヴォー様式が人気を博し、
今に残るアール・ヌーヴォー建築の有機的な造形の魅力も再評価されている

パッシー地区には多くのアール・ヌーヴォー建築が残るが、今回は
エクトル・ギマール作のアール・ヌーヴォー建築を巡った。
ギマールは19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した建築家。絵葉書などでよく見る
流れるような鉄の曲線とガラスを使ったパリのメトロの入口のデザインでも有名。

↑ ギマール館
ギマール自身が住んだ家(モーツァルト通り122番地)
同じモーツァルト通りでギマール館のすぐ近くに Flore 館というのもあったはずなのに
見落としてしまった。 モーツァルト通りと言えば、初めてパリに来たとき、
マルセル・プルーストが幼年時代を過ごした家がモーツァルト通りにあるあるというので
お友達と探し回ったことがあった。結局よく分からなくて、多分これ!と
決め付けたことがあったっけ
(^-^)   そんなことを懐かしく思い出した。

メザーラ館(フォンテーヌ通り60番地) →

集合住宅でなくて一戸建てなので
外見はちょっと地味な感じ。
でも調べてみると、内部は曲線とガラスの装飾に
あふれてとっても豪華な造りのようだ。

← カステル・ベランジェ館の門扉

そして、これぞギマール建築の極めつけの一つ。
流れるような曲線を活かし左右非対称の鉄細工の
門扉はギマールの傑作の一つだ。

↑ カステル・ベランジェ館の正面(フォンテーヌ通り14番地)
建物の大きさに比べて通りの幅が狭いので、全景の写真が撮れない。

← カステル・ベランジェ館を側面から見る

壁面にはタツノオトシゴの彫刻が
いっぱい取り付けられ、
窓はアール・ヌーヴォー様式の模様が
描かれたステンドグラス。


ここまでくると装飾過多で辟易する人も
あるかもしれない。
或いは現代の効率重視の風潮からは
非難されるかもしれない。
でも、この無駄に見えるものの中に
現代が失ってしまったロマン主義や
ゆとりのようなものが感じられて、
私はけっこう好きなのです。

ガイドブックには10棟余りのギマール建築が載っていた。
それらの全部を巡れなかったし、実際にはもっと多くのギマール作品があるし、、、
でも、その一端に触れることが出来て良かった!
また機会があれば、色々なアール・ヌーヴォー作品を見てみたい。

たまたま通りかかった バルザックの家↑         
行く予定はなかったのだけれど、休館日だった。
わざわざ訪ねていった前回は閉館時間を過ぎていたし、よくよく縁が無いのね、
、、